2003/8/30付発行。朝日新聞朝刊の投書欄「声」に寄せられた戦場体験をまとめたものです。
第1章 戦場の兵士たち、第2章 「銃後」の人びと、第3章 空襲の雨の下で、第4章 絶望と希望と
という4章に分かれて掲載された投書からは、戦場では、本当はいったい何が起きていたのかをリアルに感じ取ることができます。
個人的に興味深かったのは、戦後多くの日本人を励ましたとされる『リンゴの唄』を聴いて「先行きの見えない、不安でいっぱいの飢えた私にはむしろ逆効果だった」と述べた方がいたことです。また、幼い頃に見た、日本の戦闘機がB29に体当たりして二機とも墜落したという光景に「日本とアメリカ双方の、貴重な若い命が失われた瞬間を目撃した」という複雑な思い。自分に助けを求めた空襲の被害者を心ならずも見捨てて自分だけ生き延びてしまったことへの深い自責の念。学徒出陣・東京大空襲・沖縄戦・原爆・・・。やはりこうした体験者の生の声の説得力に勝るものはありません。
歴史や公民の教科書にはなかなか載っていない生の「声」です。ぜひ皆さんも授業で活用してみてください。