イラクでの日本人解放に関して(談話)

2004年4月15日
全日本教職員組合青年部
 事務局長
 本日日本時間午後9時すぎ、イラクで拘束されていた、今井さん、郡山さん、高遠さんの3人が無事に解放されたことが報道されました。

 3人が無事に解放されたことを家族のみなさま、および3人の解放にご尽力されたみなさまと喜びをわかちあいたいと思います。拘束されて以来、3人の命と安全を求めて奔走されてきたご家族のみなさんには、そのご苦労、ご心労をお察し申し上げまるとともに、解放が報道された今、一刻も早く面会し、安否を確認してご安心されることを願っています。

 また、3人を無事に解放したとはいえ、私たちは今回の犯人グループの行動を断じて許しません。暴力やテロで自分の要求を通そうとすることは、いかなる理由があっても正当化できません。まして、今回の3人はイラクで草の根の人道復興をしようとしていた人たちであり、仮に犯人が自衛隊を派兵した日本政府の対応に対する抗議として今回の事件を引き起こしたとしても、私たちはこの行為を許しません。

 今回の3人の解放には、多くの市民が各地で様々な運動をおこなったことが、大きな力になったのは間違いありません。各地で集会、宣伝、署名活動がおこなわれ、その中には3人の命を守れと各地で中学生・高校生たちが立ち上がったことも報道されています。

 それに対して、政府の対応は無責任の一語につきるものでした。8日夜、事件を聞いた小泉首相はそのまま報道各社との会食を続け、その夜首相官邸に急遽設置された対策本部によらず帰宅したことが報ぜられています。また、派兵を決めた政治責任を問われた際にも「私自身の問題でない」とこたえ、3人の家族との面会に応じないなど、自国の国民の安全を最優先する姿勢は見られませんでした。私たちは今回の政府・与党の対応に強い怒りを表明します。

 今回の拘束事件が起こった主要な原因が、すでに報道されているとおり、自衛隊のイラク派兵にあったことは間違いありません。イラク派兵法の審議の際にも問題になったことであり、今国会でも、日本国際ボランティアセンター代表理事の熊岡路矢さんは、軍隊が人道復興援助に関係すると、本来の援助団体が危険な立場になると陳述していることからも明らかです。また、現在のイラクがイラク派兵法で定められた、「非戦闘地域」と言えないことも明らかです。

 私たちは、引き続き、イラクからの自衛隊全面撤退と憲法9条を持つ国としてふさわしい、人道復興支援を強化することを求めます。