全教青年部文部科学省交渉(報告)

■ 日 時:2004年11月29日(金)14:30〜15:05

 

■ 参加者:文部科学省 3名   全教青年部 5名

       

■ 概要

  ○ 2004年11月29日、2004年度青年部要求書を提出し、文部科学省と交渉をおこなった。

○ 2004年度交渉では、重点要求として初任研・10年研など官制研修の問題について設定した。また、今年度からはじまったキャリア教育にかかわっての項目を設けた。

研修問題については、要求項目について、多くの点で全教青年部の要求の正当性を認めた。しかし、文部科学省として研修実態の把握などを十分におこなっておらず、回答と乖離した実態が数多くあることについて、認識が不十分であることがあらためて明らかになった。全教青年部として、各地から報告された事例を示し、文部科学省として改善・対処をおこなうようもとめた。そのなかで、いくつかの事例について、「不適切」という回答を得た。また、全教青年部としては、不当労働行為にかかわる問題や「パワー・ハラスメント」などについて文書で明示し、指導するようもとめた。


○ キャリア教育については、概算要求で来年度大幅増額をもとめていることを受け、どのような施策をおこなうのか質問した。文部科学省からは、キャリア教育をすすめるための教師用手引書の作成や、フォーラムの開催などによる周知活動とともに、兵庫でおこなっている「トライやるウィーク」の全国的実施(当面、地域指定・実施年限の多様化)を検討していることが表明された。

全日本教職員組合青年部2004年度要求書(全文)

 

■ 主な要求項目と回答

 

(1)C 宿泊研修などにおいて勤務時間を超えて研修を強制しないこと。

F 学校現場の実態を尊重し、研修対象者・学校現場の負担とならないよう配慮すること。とりわけ、研修対象者に対し、学校の教育活動に支障をきたすような大量のレポート提出などを課さないこと。また、研修日数については、縮減の方向で検討すること。

 

【回答】

○ 時間外勤務については適切ではない。宿泊研修においても、講義や見学は職務の中であり、時間外に行うのは適切でない。

○ 大量のレポートなどについては、ふだんの業務に妨げになるのは本末転倒。任命権者が研修の実態について適切に配慮する必要があるのは当然のこと。

○ ただしレポートについては、研修の成果を自分のものとして身に付ける、ふりかえるというために必要なもので、レポートを課すことに意味がある。

○ 日数についても、研修の目的に応じて任命権者が適切に定めることになっているが、ふだんの業務に支障のないようにすることは、研修を企画する以上、配慮することは当然。

 

【質問】

○ 例えば、金曜日の5時まで研修をしたあと、課題をだし、月曜日には提出をもとめられるというようなことがあるが、どう考えるか。

○ 10年研では補充もなく、勤務時間内に研修時間を確保できないという声がだされているが、どう考えているか。

 

【再回答】

○ 勤務時間外に職務として書け、ということはできない。研修対象者の負担を考慮することは必要。

○ 10年研については後補充をしていないので、研修対象者が負担になることはあると思う。研修担当者に対しては、10年研対象者を大規模校に配置するなど、できるだけ負担がかからないように配慮するよう指導している。

 

【要請】

○ 研修実態について、文部科学省としてつかむようにしてほしい。研修を時間外におこなうのはおかしいこと、文科省としても対処を検討してほしい。

 

 

(1)H 研修対象者に身分上の不安を与えるような言動は絶対にしないこと。研修対象者に対し、教育委員会・管理職などによる不当労働行為はやめさせること。

 

【回答】

○ 初任研でも10年研でも、研修をおこなう趣旨からいって、身分上の不安を与えるような言動や職員団体への干渉行為は適切でない。

 

【質問】

○ 組合に入ったとたん校長に呼ばれたなど、不当労働行為の事例が数多く報告されているがどう考えるか。

○ 条件附採用であることを強調する言動がなされるケースも多い。いまは民間からも講師をよんでいるので、事例を示すなどきちんとした説明をおこなう必要があるのではないか。

 

【再回答】

○ 事例について具体的には承知していないが、一般的にいうと、研修のねらいや制度の趣旨からいって、組合への干渉などは適切な行為ではない。

○ 機会を通じて、研修の目的や趣旨について担当者に徹底していく。

 

【要請】

○ 常識的なことであるが、各地でくりかえしおこなわれていることなので、あらためて徹底してもらいたい。

○ パワー・ハラスメントについてのガイドラインをだすなど、文書で示し、徹底してもらいたい。

 

 

(1)I 研修にかかわる費用については、研修対象者に負担させないこと。

 

【回答】

○ 費用について、特に法令上の定めはないが、法定・悉皆研修であり、任命権者が負担すべき。

○ 補助金についてだが、三位一体改革がすすむなかで、一般財源化の際にも担保され、趣旨をふまえた予算措置がされるはず。

 

【質問】

○ 研修にかかわって、スキー靴の購入やリフト代などの負担があったことが報告されているが、どう考えるか。

 

【再回答】

○ 費用負担が発生するのであれば、事前説明をおこなうなどの配慮が必要。一般的には実施主体が負担することと考える。

 

 

(3)サービス残業等の不法な労働実態があることを踏まえ、関係団体・省庁に労働条件改善を求めた上で、子どもたちが勤労者としての権利を学べる機会を保障すること。

 

【回答】

○ 文科省としても、キャリア教育にとりくんでいくなかで、労働者として働く意義、権利、雇用契約の法的意義を教えるのは大事だとおもっている。

○ 方法としては、職場で実際に働いて感じることもあるだろうし、企業の方や関係機関、例えば労働基準局の方を招いての学習もある。また、通常の教科学習の中でも、公民だけでなく、いろいろな折に触れて、ふだんの活動のなかで工夫していく部分がある。いろいろな機会をつくりたい。

○ 学校のなかだけでできない部分は学校の外に出て行ったり、外部から招くこともある。キャリア教育は、児童生徒が中心だが、教員にも勉強の場を設定するというなら、教員が聞くのもかまわない。

○ 勤労者としての権利・義務について学ぶ機会を保障したい。

○ 現在、協力者会議の提言をふまえて、キャリア教育をすすめるための教師用の手引書を作成している。