2004年11月29日
文部科学大臣 中山 成彬 殿
全日本教職員組合(全教)
中央執行委員長 石元 巌
青年部長 岩田 彦太郎

全日本教職員組合青年部2004年度要求書


全国の青年教職員は、多忙な毎日のなか、子どもたちのために少しでもよい教育をと懸命にがんばっています。「一人ひとりの子どもたちともっとじっくり接したい」というのが、多くの青年教職員の願いです。学校現場の率直な声に耳を傾け、以下の事項について改善されるよう要求します。


1、基本要求

(1)教育基本法の「改正」を撤回し、憲法・教育基本法、子どもの権利条約、ILO/ユネスコ教員の地位に関する勧告の理念にもとづく教育の実現のために尽力すること。

(2)小・中学校30人以下学級、高校においては全日制普通科など30人、職業科25人、定時制20人以下学級を国の責任で早期に実施すること。また、私立学校についても、少人数学級の実施のための特別助成などの措置をおこなうこと。
(3)義務教育費国庫負担制度を堅持するよう全力を尽くすこと。
(4)「教育改革」をすすめるにあたっては、教職員、子ども、父母の意見を反映させること。また、教職員組合との協議を尽くすこと。
2、研修制度に関する要求
(1)初任者研修制度・10年次研修制度を中止すること。当面、両研修制度のあり方を抜本的に見直し、次の事項について改善をはかるよう各都道府県教委等に周知・徹底すること。
@ 研修の実施にあたって目的、内容、運営など全般にわたって「自主・民主・公開の原則」を貫くこと。
A 研修参加を強要せず、学校運営や学校行事など日常の教育活動を優先させること。
B 校外研修について、健康上の理由や遠距離などで参加が困難な場合、必要な配慮をおこなうこと。
C 宿泊研修などにおいて勤務時間を超えて研修を強制しないこと。
D 研修内容は憲法・教育基本法、子どもの権利条約、ILO/ユネスコ「教員の地位に関する勧告」の理念・原則に沿ったものとし、学校教育と乖離した内容、偏向した内容は是正すること。研修対象者、教職員組合の声なども反映して、研修内容を改善すること。
「日の丸」を掲揚させたり、「君が代」を強制的に歌わせたりなど、一方的な価値観を押しつけるような指導をおこなわないこと。
F 学校現場の実態を尊重し、研修対象者・学校現場の負担とならないよう配慮すること。とりわけ、研修対象者に対し、学校の教育活動に支障をきたすような大量のレポート提出などを課さないこと。
また、研修日数については、縮減の方向で検討すること。
G 初任者研修・10年次研修の参加や実績を賃金、人事などに結びつけないこと。研修に参加しない場合、対象者に対して不利益な扱いをしないこと。
H 研修対象者に身分上の不安を与えるような言動は絶対にしないこと。研修対象者に対し、教育委員会・管理職などによる不当労働行為はやめさせること。
I 研修にかかわる費用については、研修対象者に負担させないこと。
(2)新規採用者の条件付き採用期間を、現行の1年から当面6ヶ月にもどすこと。
(3)「拠点校」配置方式を見直し、改善をはかること。当面、「拠点校指導教員」が本務校での職務に支障をきたさないよう、改善をはかること。
(4)企業研修をはじめ官制研修の押しつけや指定研修の強制をやめること。
(5)自主的な研修活動を保障し、奨励すること。また、長期休業中の自主研修権を完全に保障すること。
3、就職保障、キャリア教育に関する要求
(1)新規卒業者の就職難の解消をはかり、未就職者への支援をおこなうこと。関係省庁・関係経済団体に正規雇用を拡大するように強く働きかけること。
(2)キャリア教育推進にあたっては、教職員の声を反映させること。また、教職員組合との協議を尽くすとともに、必要な協議会などには教職員組合を含め労働界の代表を参加させること。
(3)サービス残業等の不法な労働実態があることを踏まえ、関係団体・省庁に労働条件改善を求めた上で、子どもたちが勤労者としての権利を学べる機会を保障すること。
以上